155/366日・・・6月3日は何の日?
- 世界自転車デー
- 測量の日
- 雲仙普賢岳祈りの日・いのりの日
- ケロミンの日
- ポンコツの日
- ムーミンの日
6月3日が誕生日の有名人
- 長澤まさみ
- 唐沢寿明
- 黒田知永子
- 長嶋三奈
- 入来智
- 斎藤哲也
- 川崎宗則
- 亀田誠治
- 安藤遥
- 貴水博之
- 道傳愛子
- ラファエル・ナダル
世界自転車デー
<世界自転車デー>由来
自転車は、私たちにとって身近な乗り物ですが、実はその歴史は1800年代初めにまでさかのぼります。当時の自転車は、現在のようなペダルがなく、足で地面を蹴って進むものでした。
しかし、時代が進むにつれて、前輪にペダルが取り付けられ、ゴムのタイヤが開発され、1800年代後半にはチェーンで後輪を回す現代の自転車の原型が誕生しました。
自転車は、自分の力だけで走れるという点で、人類の進歩や自由の象徴としても知られています。近年では、エネルギー消費や地球温暖化への懸念から、自転車が再評価されるようになってきています。国連も自転車を「持続可能な交通手段の象徴であり、消費と生産を促進する前向きなメッセージを伝え、気候によい影響を与える」として、世界自転車デーを制定しましたが、なぜ6月3日になったかは不明です。
自転車
自転車の歴史
自転車は、シンプルで使いやすい乗り物として、石器時代から存在していたという説もありますが、実際には比較的新しい発明であり、その歴史は意外にも短いものです。しかも、自転車の発明者や発明年代についてもはっきりしたことはわかっていません。
ヨーロッパの様々な国々が、自転車の発明者であると主張しており、諸説が紛糾しています。しかし、どの説も確固たる証拠がないものの、自転車が発明されたのはヨーロッパであることは間違いないようです。
意外と新しい!?
1813年、ドイツのカール・フォン・ドライス男爵が、自転車の前身となる「ドライジーネ」と呼ばれる足蹴り式二輪車を発明しました。この木製の乗り物にハンドルを取り付けたことで、現在の自転車の原型が生まれたとされています。当時、ドライジーネで37kmを2時間30分で走破した記録が残っており、時速15km/hに相当するスピードを出したとされています。1801年にはイギリスのリチャード・トレビシックが蒸気自動車を製作し、1804年には蒸気機関車を発明しましたが、それらよりも自転車の方が新しい乗り物という事実に、驚かされます。
ペダルが付く
1839年、スコットランドのカークパトリック・マクミランは、鍛冶の技術を用いて、初めて鉄製の「ベロシペード」を発明しました。この新しい方式は、梃(てこ)の原理を使って駆動回転し、足蹴り式と比較して走行速度が飛躍的に向上しました。
「ベロシペード」はラテン語で「早足」を意味し、現在ではフランスでは自転車を単に「ベロ」と呼ぶようになりました。
1863年には、フランスのピエール・ラルマンがベロシペードを改良し、前輪にペダルとクランクを取り付け、現在の子供用三輪車と同じ駆動方式を発明しました。このアイデアをフランスのミショー親子が受け継ぎ、工場を設立して量産化に成功しました。
1867年には、ミショー型ベロシペードの生産台数が1年間で約1,000台に達し、「ミショー型ベロシペード」として広く普及しました。しかし、イギリスでは乗り心地が悪いことから「ボーンシェイカー(骨揺り)」と呼ばれました。
ミショー型ベロシペードの登場によって、新しい二輪車が広く認知されました。ベロシペードでは、ペダルを1回転すると前輪が1回転するため、速く走るには前輪の直径を大きくし、ペダルの回転数を増やす必要がありました。
1870年頃になると、イギリスのジェームス・スタンレーが直径約1.5mの巨大な前輪のベロシペード「オーディナリー(日本ではダルマ自転車)」を考案しました。前輪を大きくすることで高速走行を追求しましたが、人間の脚の長さには限界があり、またサドルの高さが高く安定性に問題があったため、乗りこなすのに大変な苦労を伴いました。
「BICYCLE」誕生
イギリスのローソンが1879年に前後のギアをチェーンで結ぶ駆動方式を発明しました。そして、ジェームス・スタンレーの甥のジョン・ケンブ・スタンレーがこの方式を利用して、1885年に「ローバー型安全自転車」を発売しました。この「セーフティバイシクル」は、現代の自転車の原型となっています。
当時、オーディナリーとセーフティの2つのタイプの自転車が存在し、競い合いが繰り広げられました。しかし、セーフティの方が安全性、スピード、走行性能などの面で優れており、やがてオーディナリーは消滅してしまいました。
因みに、自転車の商品名として「BICYCLE」が登録されたのは1869年であり、以来、自転車をバイシクルと呼ぶようになりました。この言葉は、2つの回転部分を意味する造語であり、普通名詞ではありません。
1888年には、アイルランドのジョン・ボイド・ダンロップが空気入りタイヤを発明しました。この発明により、自転車の乗り心地とスピードが大幅に向上し、自転車は急速に進化していきました。ダンロップは獣医であり、牛を治療した際に腸にガスが充満している様子からアイデアを得たとされています。